工業化学雑誌
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塩化アリル-ブテン-1-二酸化イオウ3元共重合
伊藤 維厚林 久明三枝 武夫古川 淳二
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1962 年 65 巻 5 号 p. 703-707

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抄録

塩化アリル,ブテン-1,二酸化イオウの三者を適当な割合に混合し,ラジカル重合触媒の存在下で重合させると白色固体の3元共重合体をあたえる。この3元共重合体は
〓x:ポリマー中の塩化アリルのモル分率
なる組成を有し,可溶,可融で加工できる。
この3元共重合を塩化アリルー二酸化イオウ1:1モノマーコンプレックス(M1)とブテン-1-二酸化イオウ1:1モノマーコンプレックス(M2)との2元共重合と考えるとM1とM2との反応性比が一義的に定まり,それよりつぎの共重合組成式を導くことができた。
(M1)/(M2)=[AC]0{0.1[AC]0+[BT]0}/(M1)/(M2)=[AC]0{0.1[AC]0+[BT]0}/[BT]0{[AC]0+5.0[BT]0}
ここで[AC]0,[BT]0は塩化アリル,およびブテン-1の初濃度,(M1),(M2)はポリマー中のM1,M2のmol%である。

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