工業化学雑誌
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ピリジン系陽イオンポリソープとポリアリル型陽イオン界面活性剤混合溶液の諸性質
楢崎 英男
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1962 年 65 巻 5 号 p. 796-798

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抄録

ポリ-α-ビニル-β-エチルピリジンを臭化ドデシルで4級化したポリソープ(I)とポリ塩化アリルをN-ドデシルピペリジンで,また酢酸ビニルと塩化アリルとの共重合物(19:1)をピリジンで4級化したポリアリル型陽イオン活性剤(II,III)との混合物について粘度,表面張力,浸透力,起泡性,乳化性,可溶化力について検討した。
IIのIに対する比率がかなり小の時はIIが析出してくるが,IIIは常にとけている。IとIIの混合物の粘度はIIの含量の増加と共に減少し,ある含量より増大するが,IとIIIの混合物の粘度は減少するのみである。混合物の表面張力はほとんどポリアリル型活性剤のそれと一致しており,これらの結果よりII,IIIの大部分はIと結合していないといえる。
IとIIの混合物はフェルトに対する浸透力,ベンゼンに対する可溶化力においてわずかな相乗効果を示した。

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