工業化学雑誌
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複雑硫化鉱を原料とする湿式銅製錬
奥脇 昭嗣鈴木 孝宏伊藤 宏岡部 泰二郎
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1965 年 68 巻 10 号 p. 1851-1854

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抄録

硫酸銅, 硫酸亜鉛混合溶液から, 経済的に銅を分離する方法, および塩基性硫酸銅の亜硫酸アンモニウムによる還元について研究した。硫酸塩形態の銅と亜鉛の分離法は種々考えられるが,本湿式銅製錬法には,アンモニアを用いる塩基性硫酸銅の分別沈殿分離が最適であり,銅の82%が沈殿するまで,塩基性硫酸銅の純度は平均95.5%である。更に得られる塩基性硫酸銅は亜硫酸アンモニウムによって容易に還元可能であり,反応温度,亜硫酸初濃度,Cu2+/SO32-モル比の還元に及ぼす影響は硫酸銅の亜硫酸アンモニウムによる還元と同様で,高収率で金属銅を得ることができる。

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