工業化学雑誌
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銅鉱石および銅中の微量セレンの光度定量
村上 徹朗石井 栄善
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1965 年 68 巻 10 号 p. 1865-1868

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抄録

セレンの1,8-ジアミノナフタリン試薬による呈色反応を利用して,鉱石中のセレンならびに電解銅中の微量セレンの光度定量に適用するため諸条件を検討した。この呈色反応は鉄イオンが共存すると妨害を受けるので,主成分および混入する鉄からセレンをあらかじめ分離する必要があり,これにはヒ素を添加し,塩酸酸性で塩化スズ(II)による還元でセレンをヒ素と共沈する方法をとればよかった。ヒ素添加量は1mgでよく,加熱還元のとき還流冷却器をつけてセレンの損失を防ぐ必要があった。銅鉱石中のセレン定量に本法を応用した結果は3,3'-ジアミノベンジジン法による値とよく一致し,さらに本法で電解銅中の0.5μg程度のセレンを精度よく定量し得た。

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