工業化学雑誌
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パラアルデヒドの硝酸酸化によるグリオキザール生成
西川 元田中 忠雄村山 義夫
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1965 年 68 巻 10 号 p. 1873-1877

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抄録

パラアルデヒドの硝酸酸化によるグリオキザール生成の最適条件を得る目的で,この反応の誘導期および初期の急激な発熱反応の様相を知るため,パラアルデヒド分割仕込法により実験を行なった。
得られた結果は〓であり, 初期の急激な発熱現象は直接の酢酸生成(b)と, 生成グリオキザールの酸化分解( c ) とによるものである。
反応に使用する原液への初期ギ酸添加は,使用する硝酸濃度を低下させ,誘導期を短縮し,かつグリオキザール生成を向上させるのに有効である。
誘導期経過後,反応混合物の組成を一定に保つ連続操作法によれば,よく知られているパラアルデヒド滴下の半連続法にくらべグリオキザール収率は良好となり,反応制御も容易となる。

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