1965 年 68 巻 10 号 p. 1985-1989
2官能性の無水ピロメリット酸と3員環,または4員環エーテルとの共重合を希薄溶液中で行なうと,重合系はゲル化せずに有機溶剤に可溶の共重合体が得られた。IRスペクトルでしらべると,酸無水物基が全部消費されており,また生成物が可溶性であることおよび氷点降下法,末端基定量法による分子量がほぼ一致したから,このものの構造はべンゼン核を橋かけにして, その両側で酸無水物と環状エーテルとが交互共重合した“はしご”状ポリマーであると推定した。ただ共重合体の組成は3 員環エーテルとの組合せでは3 員環エーテルの方が酸無水物基より多く入っており, 完全な“はしご”ではなく, エーテルの連続した部分も存在し, 部分的に“はしご”構造が乱れているようであった。
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