工業化学雑誌
Online ISSN : 2185-0860
Print ISSN : 0023-2734
ISSN-L : 0023-2734
放射線によるトリオキサンの後重合
成瀬 勉笛木 賢二九里 善一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1966 年 69 巻 11 号 p. 2216-2220

詳細
抄録

放射線によるトリオキサンの固相後重合の機構を明らかにするために研究を行なった。照射温度,重合温度および種々の添加物の濃度に対する重合速度の依存性を研究した。照射温度は25℃から196℃まで変化させておこなった。重合速度は照射温度の増加とともに増大しO℃付近に極大を有し,さらに温度の増加とともに重合速度は減少する。後重合は40℃で始まり,その速度は重合温度とともに増加する。
アンモニアは重合に著しい抑制効果を示した。電子受容体(クロロホルム,亜硫酸ガス等)の存在により重合は促進され,ラジカル捕捉剤である酸化窒素はいくぶん抑制効果があった。これらの結果から可能な機構を考察した。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© 社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top