工業化学雑誌
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二重断熱形高温熱量計
山本 明丸田 道男大浦 伸一
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1966 年 69 巻 9 号 p. 1640-1645

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抄録

室温から850℃までの温度範囲で,連続的に比熱変化を測定するための二重相対断熱形熱量測定装置を試作したので,装置の詳細について報告する。試料は2×10-4mmHg程度の真空度の下で,一定電力の内部ヒーターによって連続的に加熱し,その際の熱損失は可能な限り少なくする構造とした。試料とその周囲には,PID温度調節器2台を用いて,二重に断熱制御し,前置増幅器なしで±2μV(C-A熱電対で±0.05℃に相当する)以内に断熱制御できた。石英粉末のα〓β転移の熱ピークから判断して試料内部の温度分布はかなり良好であると考えられ,しかもこのピークの熱量の再現性は±1%以内であった。

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