工業化学雑誌
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示差熱分析法によるβ-酸化鉄系触媒の化学構造
山口 和夫大坪 義雄
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1966 年 69 巻 9 号 p. 1722-1723

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抄録

酸化鉄系脱水素触媒であるβ-型触媒(K-β-酸化鉄系触媒)の構造を,示差熱分析で明らかにした。
β-型触媒には,三つの特性熱ピーク495℃(K-β-酸化鉄反強磁性ネール点),687℃(クロム酸カリウム結晶転移),993℃(クロム酸カリウム融解)があった。
β-型触媒に硝酸ナトリウムを加え,クロム酸カリウムと固溶体をつくらせることで転移温度を低下させ,酸化鉄(III)の有無を調べたが,酸化鉄(III)は検知されず,β-型触媒は多結晶K2Fe14O22とクロム酸カリウムを主体とすることをたしかめた。

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