工業化学雑誌
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示差熱測定および赤外吸収スペクトルによる6-および66-ナイロン共重合物の分析
武内 次夫柘植 新山口 芳之
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1966 年 69 巻 9 号 p. 1776-1781

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抄録

6-および66-ナイロン共重合物の分析を示差熱分析法(DTA)および赤外吸収スペクトル法(IR)により研究した。
融点,結晶化開始温度および冷結晶化開始温度などの熱的な諸性質を測定し,単独重合物および共重合物の組成およびFloryの融点降下式と関連させて検討を行なった。以上のような熱的データによって,ランダム共重合物であるか,ブレンドであるかの判定ができる。同時にこれらの熱的データと,赤外吸収スペクトルのデータを関連させて,共重合物に関するよい知見が得られる。
赤外吸収スペクトルは共重合物の薄膜により測定した。いくつかの吸光度比を検討したが,それらの中でA1115/A1375とA1140/A1375の二つの吸光度比と共重合物の組成との関係から,共重合物の組成が決定できることを見出した。

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