工業化学雑誌
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ニッケル陰極面へのカリウムイオンの放電およびニッケル基板表面の活物質化
山下 大二郎大秦 勲
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1970 年 73 巻 9 号 p. 1964-1967

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抄録

金属ニッケルを水酸化カリウム水溶液中で電解還元し,表面に生成した化合物について電位走査法および発光分光分析により検討し,つぎのような結果を得た。
1)カリウムイオンは電解還元により放電し,ニッケル表面に不安定なニッケル・カリウム化合物を生成する。
2)電解還元により生成されたNiHは電解酸化でNiH→Ni*+H++e-により活性ニッケル(Ni*)を生成し,そのためニッケルの酸化が促進される。
3)水酸イオン濃度が大なるほどニッケルの酸化が促進される。
4)カリウムイオンの放電により生成するニッケル・カリウム化合物は活物質化に影響しない。

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