1970 年 73 巻 9 号 p. 1968-1970
洗剤中のα-オレフィンスルホン酸ナトリウム(AOS),直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS),分枝鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS)の分析をIRおよびFIR法によって検討した結果,AOS,LAS,ABSはIR,FIR領域に定量に使用できる特性吸収帯を示さなかった。しかしながら,スルホニルクロライド誘導体にすると,有機溶媒に可溶となり,しかもFIR領域にそれぞれのシャープな特性吸収帯(AOS:524cm-1,LAS:640cm-1,ABS:618cm-1)が現われることを見出した。これらの特性吸収帯について検量線を作成したところ良好な直線関係を得,定量分析に使用できることがわかった。AOS,LAS,ABSの標準混合品を調製し定量した結果,標準偏差は,それぞれ0.9,0.9,1.3%であった。
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