日本化學會誌
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ズワイガニ罐詰肉の成分に就て
波多腰 ヤス
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1932 年 53 巻 11 号 p. 1026-1030

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抄録

1) 半封度容れ蟹罐詰1個は約300gであつて内容の純可食部分は約190-200gの内質と20g餘の汁液とである。
2) 肉及び汁液に就ての分析結果によつて汁液中には約1gの蛋白が含まれ肉は殆んど全く蛋白であることを知り得て蟹肉の淡味なる所以を明らかにした。
3) 肉蛋白中の窪素の形態をVan Slyke氏法に従つて定量した結果に據りズワイカニ肉蛋白はCaseinに比して榮養上優れて居ることを推斷した。
4) 上述の事項を總括すればズワイカニに限らず一般に蟹肉は榮養價高き蛋白食品であると云ひ得る。

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