日本化學會誌
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フェニルアラニン,チロシン及パラオキシ安息酸に對する硝酸の作用
アミノ酸及其關聯化合物の研究第十四報
高山 義太郎津布久 靖二
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1941 年 62 巻 1 号 p. 34-37

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抄録

フェニルアラニンを8規定の硝酸と長時間100°に熱すれば主としてニトロ置換に依るp-Nitro-phenylalanineを生成す.されどそれに觸媒バナヂン酸を添加すればニトロ置換のみならず酸化反應起り主としてp-Nitrobenzoic acidを生成す.同様にチロシンの場合は8規定の硝酸と加熱により少量のピクリン酸と蓚酸を生成す.之にバナヂン酸を添加して行へばニトロ置換と酸化と行はれDinitro-hydroxybenzoic acid及びピクリン酸を主生成物として得らる.適當の條件にて行へば收量良くピクリン酸を生成す.尚是等の生成機構に就て記述せり.

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