抄録
1. 珪酸ゲルの乾燥温度と含水量との關係を定量的に調査し,含水量は25°~50°Cの間に於て急激に減少するも,爾後300°Cに到る迄は極めて徐々に減少することを認めたり.
2. 高温にて乾燥せしめたるゲルは低温にて處理せしゲルよりもThB及び指示性微量鉛の收着力に於て何れも優れり.
3. ゲルの量を次第に増して行くとき,等量の鉛溶液より收着される鉛の量も次第に増加す.其の變化は直線的ならずして抛物線形となり,或程度以上にゲルの量を増加するも收着量に變化なし.
4. 收着量は温度の上昇と共に漸次減少し,溶液との接觸時間の經過と共に徐々に増加す.
5. 酸の共存する時には收着量は其の濃度の増加と共に減少し,アルカリの場合には濃度に殆んど無關係なり.前者は之をH+とPb++との反撥現象として説明し,後者は之をOH+とPb++との牽引,及びアルカリによる一部解膠の複効果として説明せり.5) 酸の共存する時には収着量は其の濃度の増加と共に減少し,アルカリの場合には濃度に殆んど無關係なり.前者は之をH+とPb++との反撥現象として説明し,後者は之をOH+とPb++との牽引,及びアルカリによる一部解膠の複効果として説明せり.
6. 鉛の收着に就て共存する數種の重金屬イオンの影響を調査せり.同一種のイオンに關しては殆んど常に其の濃度の増加と共に收着量は減少し,異種イオン間に於ては同一濃度に於ける收着量の減少は其の有する正電荷の大小に略々比例す.
(以上の要旨は其の一,其の二全部を包含す).