1942 年 63 巻 7 号 p. 751-752
既報1)の如く澱粉のBacterium cassavanumによる分解中不溶性ゲルとしてウロン酸を含みグルコサミン基を有するものを發見し且つヌクレイン酸反應を與ふることを認めたり.殘液中アセトンにて沈澱物となるものにはレゾルシン反應強きもケトース存在を見ず,又兩者を分離せる殘液をタカヂアスターゼによりて消化せるものにはアミロビオースに近似のものとd-グルコースとを發見せりと述べたり.
本報告にはアミロース及びアミロペクチンの分解を述べ下の如き實驗結果を得たり.
(1) 細菌によりアミロースの分解さるる場合酸による加水分解と同樣に旋光度を低下し還元力を増加することを認む.アミロペクチンにては變化少きも5日間培養せしものは加水分解を受くること容易となる.
(2) アセチル・アミロースも亦同樣に旋光度を減少し然もアセチル化により分解も容易となることを認む.
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