1943 年 64 巻 6 号 p. 873-877
鹽酸酸性に於て,チオ尿素1モル量,フォルマリン0.2モル量の反應に依り得る, C3H8N4S2物質にアルカリ性過酸化水素を作用せしむる時に得られる對應酸素化合物は,水溶液中加熱に依り急速に分解する傾向あるも,蒸溜操作に注意せば,純白なる結晶を捕捉し得る.分解點(未補正)187~188° C3H8N4O2・H2Oに一致する.
本物質は門脇氏1)のメチレンヂ尿素と比較するに特に過マンガン酸加里反應に於て劃然たる相違を示し,種々なる點よりその異性體と考へられる.
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