日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
ISSN-L : 0369-5387
リン酸塩リン光体に関する研究(第2報)ピロリン酸塩リン光体の陰極線発光色について
中野 栄一高木 克己
著者情報
ジャーナル フリー

1957 年 78 巻 8 号 p. 1146-1150

詳細
抄録

マンガンを活性剤とするアルカリ土類金属のピロリン酸塩リン光体について,最適焼成温度およびマンガン量と陰趣線刺激による発光波長分布との関係について調べた。すなわち,焼成温度はカルシゥム塩およびストロンチウム塩では10000Cを他のものは900。Cを適当とする。また発光波長分布はいずれも2個以上の部分帯より成る。マンガンの量は0.1~1wt%を適当とするがその増加に伴ない発光波長の短波長側は減少し長波長側が強調される。つぎに,同じくマンガンを活性剤として各種アルカリ土類金属塩を2種ずつを組合わせて得られる複合基体より成るリン光体について発光波長分布を求めた。この場合は単独基体のもつ部分発光帯が相互に増減される場合と,微弱であった部分発光帯が強調されて新しい発光の山を形成するという注目すべき現象があらわれる場合とがある。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top