日本化學雜誌
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粉末固体の表面積決定における気相吸着法と液相吸着法の比較
玉木 国夫
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1957 年 78 巻 8 号 p. 1151-1154

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抄録

活性アルミナおよびカ・一ボンブラックの表面積を求める目的で,これらの吸着媒に対して一1gsoCで窒素の吸着,ベンゼン溶液からステアリン酸の吸着,ヘキサン溶液からヨウ素の吸着,ヨウ化カリウム水溶液からヨウ素の吸着を測定しその結果を比較検討した。活性アルミナについては,液相吸着による表面積の値は窒素吸蒲による値よりいずれも小さい・これは用いた吸着媒の細孔佐1ζもとつくものとみられる。カーボンブラックの表面積は,窒素吸着による値とヨウ化カリウム溶液のヨウ素の吸着による値は大体一致する。液相吸着における溶媒の影響として,アルミナではヨウ化カリウム水溶液からのヨウ素の吸着による値は,ベンゼン溶液からのステアリン酸の吸着およびヘキサン溶液からのヨウ素の吸着による値にくらべてはなはだ小さい。一方,カーボンブラックについては,ベンゼン溶液からのステアリン酸の吸着およびヘキサン溶液からのヨウ素吸着による値は小さい∂ これは,アルミナは有趣性吸着媒,カーボンブラックは無極性吸着媒であることにもとつくと解され75・一:

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