日本化學雜誌
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触媒の構造と活性について(第1~2報)(第1報)銅触媒の活性低下とシンターリング
丹羽 丹
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1957 年 78 巻 8 号 p. 1178-1181

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抄録

銅触媒の水素気流中でのシンター一リングが,1次反応で進むことより,この触媒の脱水素反応時の活性低下はもしシンターリングによるものならば,つぎの関係になければならないことを理論的に導びいた。それは脱水素反応の速度定数の対数の変化が,時間に対して直線になるということである。エタノールの脱水素反応を銅および銅マンガン触媒につき検討した結果,上記の関係が非常に良く成立していることを知った。さらに銅のシンターリングの場合,シンターリング速度にクニヅクが生じ初期に速くつぎにのろいシンターリング過程へ移行するが,この関係も全く良く脱水素反応の活性低下の場合も成立しており,速度定数の時間変化にウニックの生ずることを知った。

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