1961 年 82 巻 8 号 p. 1019-1024
錯イオンの形成および分解の平衡反応を電気泳動法に適用し,スペクトル線状の分離帯を得る新分離法が Schumacher によって報告された。しかしこの方法を実験的に操作するにあたって,分離線に及ぼす pH, 錯化剤の濃度の影響およびその解析についてはまだ不明な点がある。本報はこれについて重要な因子をわけて考察し,それにともなう実験結果をも検討した。本報では錯化剤として,トリリン酸ナトリウムを用い,この目的を果すために良好な効果のあることを知った。
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