1961 年 82 巻 8 号 p. 1027-1032
イオン交換樹脂を発色の担体どするフェノール性化合物の微量検出法をこころみた。[Cl] 形強堪基性陰イオン交換樹脂 (ダイヤイオン SA-200 または 201) 数粒に検液中のフェノール性化合物を吸着濃縮させてから 4-アミノアンチピリンまたは 2,6-ジブロムキノンクロルイミド試液を発色試薬として作用させると樹脂粒は赤橙色または青緑色に呈色する。通常の点滴法にくらべてはるかに検出感度がすぐれ,またフェノール性化合物と同様に呈色するある種のアミン,イオウ化合物は 2% 塩酸処理により容易に樹脂から脱離させることができるため,フェノール性化合物に対する選択性がいちじるしく向上した。
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