日本化學雜誌
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石英粉末の水に対する浸潰熱と粒度
大屋 佳子宮田 謙一
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1966 年 87 巻 10 号 p. 1029-1032,A57

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抄録

比表面積が7.71~151m2/gのα-石英粉末の水に対する浸漬熱を測定し,その粒度依存性について検討した。
浸漬熱測定装置はガラス製Dewarフラスコを用いて製作し,温度変化は,サーミスターの抵抗変化をWheatstoneブリッジ・直流増幅器により観察して求めた。なお,装置の測定感度は,0.2jouleであった。
その結果,α-石英粉末では比表面積の増大にともない単位表面積あたりの浸潰熱は減少する傾向を示し,とくに10m2/g付近でその変化がいちじるしかった。
これらに影響をおよぼす因子として,粒子の結晶性,表面の水酸基濃度が考えられるが,その機構などについては未解決の点が多い。

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© The Chemical Society of Japan
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