1966 年 87 巻 10 号 p. 1053-1056,A59
ピリジソー2一カルボキサミドを配位した銅,ニッケルおよびコバルト錯体5種を合成し,水溶液とクロロホルムおよびピリジソ溶液の吸収スペクトルを測定し,水溶液中における錯体の生成条件と構造について考察した。銅,ニッケルについては,それぞれpH3および3~5で[M(H20)2(piaH)2]2+型の陽イオソ性錯体が生成し,これより酸性側では金属イオソと配位子とに離する。この溶液を弱アルカリ性にすればM(Pia)2型の非イオソ性錯体が沈殿する。陽イオン性錯体では配位子がN,0で配位し,非イオソ性錯体では,N,Nで配位しているものと考えられる。コバルトについては同型式の陽イオソ性錯体のみが単離され,非イオソ性錯体は得られなかった。
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