日本化學雜誌
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ベンジルアルコ圏ル類による置換ベンゼン類のベンジル化反応における相対的反応性
嶋尾 一郎
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1968 年 89 巻 9 号 p. 895-897

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抄録

p-トルエンスルホン酸の存在でベンジルアルコール類による置換ペンゼン類のべンジル化を行なった。溶媒として過剰の芳香族化合物を使用した。相対反応速度はガスクロマトグラフィーを用いて競争的方法で求めた。メチルペソゼン類の相対反応速度は π 錯体の相対安定性と相応した。一置換ベンゼンとの反応生成物はおもにオルト体およびパラ体であった。このペンジル化は低基質選択性, 高位置選択性の反応に属する。トルエンとの反応における置換ベンジルアルコールの反応性は, m-Cl<p-Cl<H<m-CH3<p-CH3<p-CH30 の順に増加した。これはベンジル陽イオンを安定化する置換基の順と一致している。芳香核との反応における基質選択性も同じ順序で大となった。

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