日本化學雜誌
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イソシアニド類のカチオン共重合
山本 育宏萩原 信衛
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1968 年 89 巻 9 号 p. 898-900

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抄録

三フッ化ホウ素エーテル付加物を触媒とし, 各種のイソシアニドの単独重合性およびシクロヘキシルイソシアニドに対する p-置換フェニルイソシアニドの共重合性について検討した。その結果, 単独重合性は, p-置換フェニルイソシアニドの場合,
p-CH3OC6H4NC>p-CH3C6H4NC>C6H5NC>p-ClC6H4NC, 脂肪族イソシアニドの場合, C2H5NC>n-C4H9NC>s-C4H9NC>t-C4H9NC であった。これは前者では置換基の電子的な影響が, 後者では立体的な影響が重合性に寄与していることを示唆している。共重合反応においては, log 1/r1(M1: C6H11NC) と p-置換フェニルイソシアニドの σ 値との間に直線関係が成立した。そしてシクロヘキシルイソシアニドに対する p-置換フェニルイソシアニドの共重合性は単独重合性の順序と一致した。なお, このさいの p値は 1.9 であった。

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