日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
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植物生体内にとり込まれたリナロオールの生物変換
藤田 安二藤田 真一長谷川 武祥
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1975 年 1975 巻 4 号 p. 711-713

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抄録

(±)-リナロオールをヤツデ,キショウブ,ウバメガシなどの生体に吸収をして,α-テルピネオール,リモネン,ゲラニオール,ネロールなどの生成を証明した。このさい, trans-およびcis-リナロオールオキシドもできる。
これらの結果は植物体内のモノテルペン類の生合成に対して大きな意義を有する。リナロオールがこれらの先駆体と考えられるからである。
このさい,ヤツデを用いた一例において[α]22D -110.3°にものぼる光学的に純粋な(-)-α-テルピネオールが得られたことは特記に値する。

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