日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
セレノアミド類のヨウ素との及応
渋谷 勲
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1987 年 1987 巻 9 号 p. 1691-1694

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抄録

セレノアミド類のジクロロメタン溶液とヨウ素のジクロロメタン溶液を混合するとただちに付加体,R-CSeNH2.nI2〔1b~e〕を生じた。p-CH3OC6H4CSeNH2およびp-(CH3)2NC6H4CSeNH2から得られた〔1b~c〕をそれぞれの融点で加熱処理すると,1,2,4-ジセレナゾリウム化合物〔2b,c〕が得られた。一方,セレノベンズアミドおよびヨウ素のジクロロメタン溶液を混合すると直接にジセレナゾリウム化合物〔2a〕を生成した。1-ピロジジンカルボセレノアミドからの〔1e〕は同様な加熱処理にもかかわらずジセレナゾリウム塩を与えなかった。〔2c〕を精製して得られる3,5-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-1,2,4-ジセレナゾリウム=三ヨウ化物のアンモニア,ヒドラジンの反応について検討したところ,対応するジチアゾリウム塩と同じような挙動をすることがわかった。

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