日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
ポリメチルベンゾフェノン類の選択的オルトメチル基へのニトロ化とアントラキノン類合成への応用
森田 俊夫藤井 和代多賀 陽美塚本 宏樹高橋 一朗毛海 敬北嶋 英彦
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1995 年 1995 巻 10 号 p. 809-815

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抄録

ポリメチルベソゾフェノン類(1a~1j)の発煙硝酸/無水酢酸系によるニトロ化を行い,アシル基のオルト位メチル基が側鎖ニトロ化された2一ニトロメチルベソゾフェノン類(2a~2j)を優先的に得た.2'-及び5'-位にニトロ基及びクロロ基を持つ2a~2dは1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセンで処理すると分子内求核置換反応が起こり,ついで過マンガン酸カリウム,またはニクロム酸ナトリウムで酸化すると相当するアソトラキノン誘導体(3a~3d)が得られた.3'-または3'-及び5'-位にニトロ基のみ持つ2e~2jは炭酸ナトリウムで処理すると分子内水素身代わり求核置換反応が起こり,ついでニクロム酸ナトリウムで酸化すると相当するアントラキノン誘導体(3a~3f)が得られた.

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