人間ドック (Ningen Dock)
Online ISSN : 2186-5027
Print ISSN : 1880-1021
ISSN-L : 1880-1021
原著
当院脳ドック受診者における大脳白質病変の危険因子および経年変化の検討
末本 博康白崎 温久
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 30 巻 4 号 p. 705-713

詳細
抄録
目的:高血圧は大脳白質病変(PVHやDSWMH)の危険因子といわれている.今回,当院健診センター脳ドック受診者の健診データからほかに危険因子がないか,また高血圧治療中の受診者の血圧と白質病変の経時的進展との関連について検討した.
方法:2011年の脳ドック受診者110名を対象に,大脳白質病変の有無と動脈硬化関連項目との関連性を調べた.次に2009年から2013年の5年間に脳MRIを複数回撮影した受診者53名を対象に,白質病変の経時的進展を独自の白質病変進展スコア(各4段階)で評価し,血圧との関連性を調べた.
結果:大脳白質病変あり群はなし群に比べて年齢,SBP,LDL-C,TC,HbA1cの項目で有意に高値だった.有病変群は無病変群に比し有意に白質病変の経時的進展を認めた.高血圧治療中の脳ドック受診者において,140/90mmHg未満の血圧コントロール良好群とそれ以上の不良群の群間で,白質病変の経時的進展に有意差を認めなかった.
結論:大脳白質病変のグレードが高い高齢者は,病変が経時的に進展するので継続的なフォローが必要である.また,高血圧治療中の受診者は,血圧が良好にコントロールされていても白質病変は経時的に進展することが示唆された.高血圧以外の危険因子として加齢,脂質異常,糖尿病,喫煙,メタボリックシンドロームなどの関与が疑われた.
著者関連情報
© 2015 公益社団法人 日本人間ドック学会
前の記事 次の記事
feedback
Top