抄録
目的:人間ドック時の婦人科検診に経膣超音波検査を導入したことが,婦人科検診結果・腹部超音波検査判定に与えた影響を調べた.
方法:人間ドック時の腹部超音波検査および婦人科検診受診者において,経膣超音波検査導入の前後で,悪性症例の発見数,腹部超音波検査判定の変化を比較検討した.
結果:経膣超音波検査導入後,経膣超音波検査所見にて要検査となった2次精査受診者に,その後子宮体がんが発見された.腹部超音波検査の婦人科項目での有所見者の判定割合が,経膣超音波検査導入前は,要経過観察7.9%,要精検77.9%であったが,経膣超音波検査導入後は,要経過観察72.4%,要精検16.4%と大きく変化した.
結論:経膣超音波検査導入後,詳細情報の把握が可能となり判定材料が増え判定の精度が向上したと考えられる.また,腹部超音波検査・婦人科内診では発見困難な所見も経膣超音波検査により疾患,悪性例の早期発見が可能となり,その有用性が示唆された.