抄録
注腸X線造影検査(以下,注腸)の前処置に,大腸内視鏡検査(以下,CF)では一般的であるpolyethylene glycol-electrolyte lavage solution製剤(以下,PEG)を応用し,画像に及ぼす影響を従来法(Brown変法)と比較し,受容性のアンケート調査と共に検討した。PEG法では残留腸管内水分が多く,バリウムの付着不良が懸念された為,前日投与としたところ従来法よりも水分残渣が減少した。粘液残渣が若干増加する傾向が見られたが,病変の多いR・Sでは画質向上が見られた事,深夜帯での排便が明らかに減少する事を併せれば,臨床上十分使用可能であると考えられた。