忍者研究
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査読論文
熊本藩細川家の忍び
上田 哲也
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2020 年 2020 巻 3 号 p. 14-24

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抄録

本稿は熊本藩の忍びについて、細川家の史料を元に基礎的な研究を行う事を目的としている。熊本藩の忍びは「御忍之衆」と呼ばれており、寛永五年(1628)頃から活動していた事が諸史料から明らかになった。忍びの頭領を務めていたのは吉田助右衛門で、「御忍之衆」の複数の名簿で筆頭に名前が記されている。  忍具の発注に関する文書は吉田助右衛門によって記されたものだが、忍者関係の史料として非常に価値があるものだと考えられる。この文書には当時実際に使われていた忍具の名称が記されており、いくつかの忍具は『万川集海』や『忍秘伝』のものと名称が一致している事が分かった。またこの文書からは、これらの忍具を鍛冶屋が製作していた事も判明している。 「御忍之衆」は「島原の乱」に参加しており、原城への偵察活動や攻撃を実施している。特筆す べきは「御忍之衆」の一員が、天草四郎の最期に関わっていた事である。

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