西日本皮膚科
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シンポジウム—皮膚科領域における治療の動向
第2部 免疫抑制剤—
免疫抑制剤による乾癬の治療
—Methotrexateを中心に—
居村 洋武田 克之
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1974 年 36 巻 3 号 p. 324-332

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抄録

西日本13大学皮膚科施設における乾癬の免疫抑制剤使用についてのアンケート集計によると, もつとも使用頻度の高い免疫抑制剤はMethotrexateであつた。Methotrexate経口投与の有効率は86%(64例中55例), 副作用出現率は58%(64例中37例)であつた。有効率も高いが, 副作用の出現率も高かつた。Methotrexateの投与法としては, Weinsteinらの方法が他の投与法に比較して臨床効果も優れ副作用も比較的少なく, 今後さらに検討されるべき方法と思われた。しかしmethotrexateが乾癬に著効を示すとはいえ, 再燃·再発もさけえないので, 副作用を考慮すればmethotrexate療法を長期にわたつて漫然とおこなうことは一考を要する。

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© 1974 日本皮膚科学会西部支部
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