1974 年 36 巻 3 号 p. 344-348
1956年Sneddon & Wilkinsonは既知のいずれの疾患にも属さず, きわめて特徴的な組織学的, 臨床学的所見をていする7例をsubcorneal pustular dermatosisとして報告していらい, 内外ともに多数の症例が報告されているが, 報告例が増すにしたがい, オリジナルとはことなる非定型的症例が多数認められる。われわれは, ほぼオリジナルに一致する44才の婦人の1症例を経験したので, この症例をもととして, 本症のオリジナルに立帰り, 本症の疾患概念を再整理した。Subcorneal pustular dermatosisを診断するにあたり, もつとも重要なことは, 「臨床的, 組織学的構築が常に一定していること」である。