抄録
41人の慢性蕁麻疹患者にたいし,(1)アレルギー体質指数,(2)アレルゲン皮内テスト(吸入抗原38種),(3)他のアレルギー性疾患の合併,(4)血液一般,(5)検尿·沈渣,(6)検便,(7)GTT,(8)胃液酸度,(9)ICG,(10)肝機能,(11)腎機能,(12)副腎皮質機能,(13)甲状腺機能,(14)血清免疫学検査,(15)免疫グロブリン測定,(16)蕁麻疹の誘因調査,(17)蕁麻疹患者の嗜好調査を実施した。
(1)遷延化因子として,アレルギー性素因または体質が重要な因子と思われる。
(2)皮内テストで,誘発例3人,P-K陽性抗原確認例3人,計6人(17%)にレアギンを証明しえた。
治療成績(1)レアギンを証明しえた症例の特異的減感作療法の効果は良好であつた。(2)非特異的減感作療法を含めて,減感作療法の治療成績も比較的良好な結果をえた。