西日本皮膚科
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研究
0.025% Betamethasone 17-Benzoateの密封療法における全身的影響の検討
久木田 淳滝沢 清宏玉置 邦彦小堀 辰治戸田 浄井村 真野波 英一郎北村 則子木村 和敏
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1976 年 38 巻 1 号 p. 71-77

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抄録

1.尋常乾癬,アトピー皮膚炎など16例を対象として,0.025% betamethasone 17-benzoate含有クリームおよびゲルのそれぞれにつき,1日5g,10g,20gを用い連日7日間密封療法を行なつて全身的影響を検討した。
2.血漿コルチゾール値,尿中17 OHCS,17 KS値,末梢血好酸球数,空腹時血糖値を主な指標として使用前,使用中,使用後の数値の変動を検討した。
3.クリームは従来の報告とほぼ同様の数値の変動(薬剤使用中における各数値の可逆性の低下)をみた。
4.ゲルはクリームに比し,各数値の低下度が強く,回復性がより優れていた。
5.血糖値は大量のゲルの密封療法でやや上昇する傾向を示した。
6.両製剤間の臨床的効果には明確な差は認め得なかつた。

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© 1976 日本皮膚科学会西部支部
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