西日本皮膚科
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研究
物理的刺激を加えたときの皮膚透光度の経時的変化
 
清水 庸久
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1978 年 40 巻 5 号 p. 942-954

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抄録

赤外線を照射して皮温が上昇するにつれて同部の皮膚透光度は逆に低下するが, 照射を中止すると皮温の下降につれて透光度は上昇する。また上肢を挙上すると前腕屈側の皮温はやや下降し, 透光度はやや上昇するが, 手掌では前腕より明瞭にあらわれる。下垂すると前腕屈側の皮温は下降するが, 手掌では上昇し, 透光度は低下する。上腕を緊縛し, 末梢に静脈性うつ血をおこさせると同側の前腕屈側および手掌の透光度は低下する。環流冷水を上腕屈側に圧抵すると同部の皮温と透光度は低下し, 光線感受性は減弱する。生食水またはリンゲル液を皮内あるいは皮下に注射すると透光度は上昇し, 吸収されるにつれて復元する。

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© 1978 日本皮膚科学会西部支部
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