西日本皮膚科
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症例
亜急性細菌性心内膜炎にみられた皮膚病変
日高 義子浜口 次生小西 得司
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ジャーナル 認証あり

1980 年 42 巻 3 号 p. 398-402

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抄録
皮膚病変を伴つた亜急性細菌性心内膜炎(SBE)の2症例を報告した。症例1は50才男子でOsler痛斑, Janeway発疹, Roth斑を, 症例2は38才男子で点状出血斑をきたした。Osler痛斑の病理組織所見は真皮上層小血管のleukocytoclastic vasculitisであり, PAS染色にて血管内腔に沿つてPAS陽性物質の沈着をみた。また血管壁外側にグラム陽性球菌の集簇をみた。2症例ともにUCGにて大動脈弁, 僧帽弁の肥厚, 疣贅形成があり閉鎖不全をきたした。症例1では肺, 脳への, 症例2では腎への塞栓症状を認めた。
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© 1980 日本皮膚科学会西部支部
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