西日本皮膚科
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研究
皮膚悪性腫瘍におけるIgG-FcR+ T cellの検索
下川 優子平原 昭子田代 正昭
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1980 年 42 巻 5 号 p. 838-842

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抄録

Basal cell carcinoma 8例, squamous cell carcinoma 11例, malignant melanoma 7例, mycosis fungoides 16例, malignant lymphoma 16例, その他の皮膚悪性腫瘍6例について末梢血IgG-FcR+ T cellの検索を行なつた。MF 6例, ML 10例では, 皮膚腫瘤およびリンパ節からの遊出細胞についても検索した。その結果はつぎのようであつた。
1. 平均値においてはcontrol群にくらべ有意に増加および減少を示す疾患はなかつたが, MF, MLでは著増を示す症例が存在した。
2. 治療による比較では, 有意差をみとめなかつた。白血化を示す症例では低値を示した。
3. Stageが進むにつれ, MLでは減少傾向, MFでは増加傾向を示し, MMでは不変であつた。
4. MF, MLの組織よりの遊出細胞では, すべて低値を示した。
5. 常に高値を示すMFの1症例と常に低値を示すMFの1症例があり, IgG-FcR+ T cellは, suppressorとしてのみだけでなく, 他の機能を有するものも含まれているのではないかと思われた。

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© 1980 日本皮膚科学会西部支部
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