西日本皮膚科
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研究
新合成コルチコステロイドBudesonide外用剤の血管収縮能
石原 勝
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1981 年 43 巻 1 号 p. 56-65

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抄録
Budesonideは16,17位がbutylideneであることと,ハロゲンを含有しないことを構造的特徴とする新しいコルチコステロイドである。血管収縮作用を6種の製剤—budesonideクリーム3種(A基剤: o/w型,結晶溶解,B基剤: o/w型,結晶分散,C基剤: o/w型,結晶溶解,Aと溶剤が異なる),budesonide軟膏(白色ワセリン基剤),betamethasone 17-valerateクリームおよび同軟膏(白色ワセリン基剤)—について比較検討した。試験には各製剤について4倍希釈系列の,計48試料を調製して用いた。17名の健康男子志願者を対象とし,試料を上背部に4時間密封,試料除去2および4時間後に血管収縮反応の評価を行ない,以下の成績をえた。1) Budesonide軟膏の血管収縮能はbetamethasone 17-valerate軟膏のそれよりも有意に優れた。2) クリーム基剤の場合には軟膏ほど両剤の差が明らかでなかつた。3) Budesonideの3種のクリーム基剤では,溶解型よりも分散型の方がやや優る傾向を示した。
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© 1981 日本皮膚科学会西部支部
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