西日本皮膚科
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協賛論文
外用コルチコステロイド経皮吸収による副腎皮質機能抑制の検討
—0.05% Diflorasone Diacetate軟膏単純塗布の場合—
阿曽 三樹中山 英俊田中 敬子神戸 直登三原 基之島雄 周平藪田 良子河本 裕子
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1981 年 43 巻 Suppl 号 p. 1158-1163

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抄録

1) 種々の皮膚疾患患者6例に0.05% diflorasone diacetate軟膏10~60g/dayを単純塗布し, 血清11-OHCS値, 尿中17-OHCS値, 末梢循環好酸球数および血糖値を測定した。
2) 血緒11-OHCS値は20~60g/day塗布例で明らかに低下し, 多くの例で外用中止後前値への回復が遅延した。
3) 尿中17-OHCS値は30g/day塗布例と40g/day塗布例で低下した。
4) 末梢循環好酸球数は20-60g/day塗布例で減少した。
5) 血糖値は40g/day塗布例の1例で上昇した。
6) 臨床的に全例に著効を認めた。
7) 0.05% Diflorasone diacetate軟膏は臨床効果が非常に優れかつ副腎皮質機能抑制作用の非常に強い外用剤で, 従来のコルチコステロイド外用剤では0.05% clobetasol 17-propionate軟膏とほぼ同等と考えられた。

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© 1981 日本皮膚科学会西部支部
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