西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
研究
陥入爪の誘因と治療
坂崎 善門武藤 公一郎乃木田 俊辰永田 貴士
著者情報
ジャーナル 認証あり

1982 年 44 巻 3 号 p. 416-420

詳細
抄録

過去11年間に経験した陥入爪51例の臨床症状, 誘因, 治療について検討した。性別は男14例, 女37例 (男女比約 1:2.6), 発症年令では10∼20才代に多く全症例の54.9%を占めた。誘因として矮小爪, 短趾症などの爪甲あるいは趾の奇形がみられ, 同胞3人に陥入爪が発症した家族性陥入爪ともいうべき症例もみられた。また長時間立ち仕事を行う職業, スパイク靴を着用するスポーツなども誘因と考えられた。保存的療法で再発を反復する症例にたいして鬼塚法による爪母を含めた爪甲部分切除術を施行し良好な結果をえた。爪甲部分切除術では爪甲部の適当な処理が再発防止の重要なポイントと考えられ, この点について考察した。

著者関連情報
© 1982 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top