1983 年 45 巻 1 号 p. 29-34
ここ数年, 関心の度合いが高まりつつある扁桃病巣感染性皮膚疾患について, 当疾患の診断·治療に当つている皮膚科医ならびに耳鼻咽喉科医が, 現在どのように考え, どのように対処しているかを知るため, 全国86大学病院の皮膚科ならびに耳鼻咽喉科について, 4年前の前回とほぼ同様の内容にてアンケート調査を行い, 皮膚科44大学(回答率51.2%), 耳鼻咽喉科42大学(48.8%)より興味ある回答を得たので報告する。病巣感染の可能性のある皮膚疾患として, 前回1大学が指摘したものまで入れると, 13疾患群40疾患が指摘され, あまりにも数多く, 多彩なことに驚かされたが, 今回はさらに2疾患群17疾患が追加され, 総計15疾患群57疾患が指摘されていた。当疾患の診療の現状をまとめて報告すると共に, 当疾患の診療に当つての問題点を抽出した。