西日本皮膚科
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統計
最近20年間における化粧品皮膚炎教室例の臨床的, 統計的観察
倉田 三保子麻上 千鳥西岡 和恵永井 純子藤田 英輔
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1984 年 46 巻 Suppl 号 p. 37-40

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抄録

昭和38年4月から57年12月までの20年間における化粧品皮膚炎の教室例433例について臨床的, 統計的検討を行い, 以下の結果を得た。1) 本症患者数の外来患者総数に対する年度別頻度には, 特記すべき変化は認められなかつた。2) 性別では, 男子10例に対し女子423例と女子に圧倒的に多かつた。3) 年令別では, 20∼40才代に80%と最も高頻度であつた。4) 化粧品貼布試験の1例当たり陽性件数は後期の10年において増加傾向を示した。5) 種類別貼布試験では, メーキャップ化粧品類の陽性率は基礎化粧品類, 洗浄化粧品類および頭髪用化粧品類のそれよりも低かつた。基礎化粧品類中では, 乳液, クリームおよび化粧水は同程度の陽性率を示したが, メーキャップ化粧品類ではファンデーションが最高の陽性率を示した。

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© 1984 日本皮膚科学会西部支部
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