西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
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研究
Dupuytren拘縮の治療経験
和田 恭子三原 公彦和田 秀敏
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1987 年 49 巻 1 号 p. 79-87

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抄録
Dupuytren拘縮4例とその類縁疾患と思われるplantar fibromatosisの1例を報告した。皮膚所見では, 手指の拘縮のほかに手掌の皮下硬結(palmar fibromatosis), knuckle pads, 足底の皮下硬結(plantar fibromatosis: 別名Ledderhose病)を認めた。罹患手8手のうち, Iselinの分類に従い第2度以上の拘縮例3手と, 足蹠の有痛性皮下硬結例1例に対し部分腱膜切除術を行い良好な結果を得た。しかしながら手掌や足蹠の皮下硬結に対する単純摘出術例はいずれも再発した。このことより, 手掌や足蹠の皮下硬結のみの時期には安易な手術操作を避けることがDupuytren拘縮の治療にはもつとも大切なことといえる。
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© 1987 日本皮膚科学会西部支部
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