西日本皮膚科
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研究
デスモイド腫瘍由来培養非上皮性細胞の性状
進藤 泰子秋山 純一岡部 好位高瀬 吉雄中田 和義
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1988 年 50 巻 4 号 p. 680-683

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抄録

17才男子の左肩に生じたデスモイド腫瘍由来培養非上皮性細胞を, 健常人正常皮膚線維芽細胞(12才男児)を対照として, それらの細胞学的性状を比較検討した。(1)デスモイド細胞は培養可能日数は約1年で, 線維芽細胞と比べて短縮していた。(2)細胞の形態は紡錘形のものが大部分で変わりがないが, デスモイド細胞は増殖能の低下がみられた。(3)〔3H〕プロリンの取り込みによる%コラーゲン値は両者に相違はなかつた。(4)デスモイド細胞での組織球機能検査はすべて陰性で線維芽細胞と同様であつた。

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© 1988 日本皮膚科学会西部支部
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