西日本皮膚科
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治療
SUN 4800(rIFN-γ)の菌状息肉症に対する効果
山口 茂光
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1989 年 51 巻 4 号 p. 780-783

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抄録
6例の菌状息肉症患者(stage I a: 3例, I b: 1例, II a: 1例, IV a: 1例)に対しSUN 4800(rIFN-γ)を使用した。投与方法は4例が点滴静注, 2例が局所注射であつた。その結果:
(1) 点滴静注した4例ではPRが3例, NCが1例(stage IV aの症例), 局所注射した2例ではCRが1例, PRが1例であつた。
(2) 検査成績では2例にGOT, GPTなどの軽度の上昇, 2例に白血球の軽度減少, 1例に尿蛋白陽性などの異常所見がみられたが, とくに治療なしに, SUN 4800の投与終了によりすみやかに改善した。
(3) 4例で発熱, 全身倦怠感などの副作用がみられたが, インドメタシン坐薬(25mg)にてコントロールができた。
以上の成績よりSUN 4800は副作用が軽度で, 菌状息肉症に対しかなり効果の期待できる薬剤であると考えられる。
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© 1989 日本皮膚科学会西部支部
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