抄録
1981年から1991年までの10年間に佐賀医科大学附属病院皮膚科を受診した乾癬患者の統計的観察を行い, アンケート調査により予後を検討した。
1)乾癬患者総数は211例で, 年別乾癬新患数および年別新患総数に対する比率はほぼ一定していた。
2)男女比は2:1, 発症年齢のピークに男女差がみられ, 男子では50歳代, 女子は20歳代であった。
3)尋常性乾癬が85%を占め, 次いで急性滴状型が7%, そのほか異型乾癬が少数みられた。
4)家系内発症は父子例の1組のみであった。
5)全症例211例中89例(42%)に合併症がみられ, 成人病が上位を占めていた。しかし乾癬の発症あるいは予後と何らかの関連が認められた例は25例(11.8%)にすぎなかった。なお急性滴状型では, 病巣感染の合併が多かった。
6)入院治療の主体はゲッカーマン療法で, 外来ではステロイド外用が大半を占め, 光線療法が継続できた症例はわずかであった。
7)デュオアクティブ貼付療法は, ゲッカーマン療法の補助療法(とくに慢性局面型において)として有効であった。
8)1年以上の長期寛解例が16例(うち5年以上7例)認められた。