西日本皮膚科
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治療
塩酸アゼラスチンの熱傷進展に対する効果
鳥巣 仁枝永江 祥之介松尾 真二郎後藤 多佳子辻田 淳中尾 知子堀 嘉昭
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1995 年 57 巻 4 号 p. 841-844

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抄録
熱傷の急性期における塩酸アゼラスチン(アゼプチン®)の熱傷の進展に対する効果を動物モデルを用いて検討した。背部にsuperficial dermal burn(SDB)を受傷させたラットにアゼプチン®を1mg/kg静脈内投与し, 組織内のLTB4濃度を測定した。その結果, 塩酸アゼラスチン投与群においては組織内LTB4濃度の有意な低下が認められ, 組織学的にも炎症細胞の浸潤の抑制が認められた。このことにより塩酸アゼラスチンは熱傷急性期の炎症を抑制し, 熱傷の進展防止に有用であると考えられた。
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© 1995 日本皮膚科学会西部支部
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